著作権の切れた著作物
朝日新聞の5月13日の記事に「今、若者にウケる「蟹工船」 貧困に負けぬ強さが魅力?」というものがあった。「蟹工船」の文庫がよく売れているのだという。 小林多喜二は今年、没後75年だ。ちょうど、著作権延長で議論されている75年である。 つまり現行著作権は作者の死後50年だから、すでに著作権は切れている。 実際、青空文庫において小林多喜二作品が公開されており、インターネットで無料で読むことが可能だ。
こうして著作権の切れたものも出版社が売っている。延長賛成論者であれば「売れるということは、価値があるのだから権利を認めるべきだ」と主張するかもしれない。しかし、逆説的に「著作権が切れたものでも、作品はきちんと扱われている例」と見ることもできる。この記事にあるように同じ作品を複数の出版社が出版している。またマンガもあるという。著作権が切れていないければ、こういう展開はなかったかもしれない。また、インターネットで無料で読める作品も、本としてこうして売れているというのは事実である。
著作権を認めるということは「排他的」独占権を認めることだ。少なくとも、小林多喜二はそんなものは求めなかったのではないかと思う。
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