著作権法施行令の改正に対する意見
小倉弁護士の意見が示されていますが、私も下記のような意見を送ったのでここで掲示します。
■示されている著作権法施行令の改正案は再検討が必要である。
以下に理由を示す。
○検討の根拠・過程等が示されていない
「総合的に勘案して」とあるが、検討の過程に関する資料も提示されておらず、どのような検討を行ったかについても示されていないなど、政令を定めるに足る信頼すべき根拠が示されてない。
○民間企業の商業的な利益について、「確保」することを前提とした検討は、文化庁の職掌範囲を超えており不適切である
政令改正の概要に「関係権利者の利益の確保と、関係事業者や消費者の利益の調和を図ることを基本としつつ、音楽レコードの国内市場における流通期間や、相当の売上げが期待される期間を総合的に勘案して検討した結果」とあるが、文部科学省設置法第二十七条(任務)に「第二十七条 文化庁は、文化の振興及び国際文化交流の振興を図るとともに、宗教に関する行政事務を適切に行うことを任務とする。」とあるように、文化庁の任務の第一義は『文化の振興及び国際文化交流の振興』にある。国際文化交流の振興のため国外頒布目的商業用レコードの普及に努める上で、関係権利者の利益に「配慮」する必要はあるが、民間企業が商業的な利益を「確保」することを前提に掲げて改正を行うことは、文化庁の職掌を超えると言わざるを得ず、検討の前提が不適切である。改正の目的をよく鑑みた上での検討を要する。
○政令に定める期間が、時限再販制度における再販期間を超えるべきではない
レコード等の時限再販制度の下で、多くのレコード等が6ヶ月から1年の再販価格を設定している。運用で独占禁止法における再販禁止適用除外を受けているレコード・CDにあっては、今回の還流防止措置によって再販期間において全く競争のなく相当の利益が得られることが予想される。そして、消費者の利益との調和を図る目的で、再販期間が定められているのであるから、この期間を超えて還流防止措置を図る理由はないと言うべきである。
○政令において「国外頒布目的商業用レコード」の要件を定めるべき
改正著作権法における「国外頒布目的商業用レコード」の要件は明かではなく、このことが先の著作権法改正において、国民の一部に不安を招く一因になったと考えられる。このような「国外頒布目的商業用レコード」について、その要件を具体的に著作権法施行令で定めることを強く求める。
■経過措置にかかるレコード等に対する「政令で定める期間」について
改正政令案に下記附則を加えることを希望する。
「著作権法の一部を改正する法律(平成十六年法律第92号)附則第三条にかかる国内頒布目的商業用レコードと同一の国外頒布目的商業用レコードにあっては、当該国外頒布目的商業用レコードが国内において最初に発行された日から起算した経過期間を第 条に定める期間から除した期間を政令に定める期間とし、当該期間が一ヶ月に満たないものにあっては政令に定める期間を零ヶ月とする」
追加を希望する理由:
■示されている著作権法施行令の改正案は再検討が必要である。
以下に理由を示す。
○検討の根拠・過程等が示されていない
「総合的に勘案して」とあるが、検討の過程に関する資料も提示されておらず、どのような検討を行ったかについても示されていないなど、政令を定めるに足る信頼すべき根拠が示されてない。
○民間企業の商業的な利益について、「確保」することを前提とした検討は、文化庁の職掌範囲を超えており不適切である
政令改正の概要に「関係権利者の利益の確保と、関係事業者や消費者の利益の調和を図ることを基本としつつ、音楽レコードの国内市場における流通期間や、相当の売上げが期待される期間を総合的に勘案して検討した結果」とあるが、文部科学省設置法第二十七条(任務)に「第二十七条 文化庁は、文化の振興及び国際文化交流の振興を図るとともに、宗教に関する行政事務を適切に行うことを任務とする。」とあるように、文化庁の任務の第一義は『文化の振興及び国際文化交流の振興』にある。国際文化交流の振興のため国外頒布目的商業用レコードの普及に努める上で、関係権利者の利益に「配慮」する必要はあるが、民間企業が商業的な利益を「確保」することを前提に掲げて改正を行うことは、文化庁の職掌を超えると言わざるを得ず、検討の前提が不適切である。改正の目的をよく鑑みた上での検討を要する。
○政令に定める期間が、時限再販制度における再販期間を超えるべきではない
レコード等の時限再販制度の下で、多くのレコード等が6ヶ月から1年の再販価格を設定している。運用で独占禁止法における再販禁止適用除外を受けているレコード・CDにあっては、今回の還流防止措置によって再販期間において全く競争のなく相当の利益が得られることが予想される。そして、消費者の利益との調和を図る目的で、再販期間が定められているのであるから、この期間を超えて還流防止措置を図る理由はないと言うべきである。
○政令において「国外頒布目的商業用レコード」の要件を定めるべき
改正著作権法における「国外頒布目的商業用レコード」の要件は明かではなく、このことが先の著作権法改正において、国民の一部に不安を招く一因になったと考えられる。このような「国外頒布目的商業用レコード」について、その要件を具体的に著作権法施行令で定めることを強く求める。
■経過措置にかかるレコード等に対する「政令で定める期間」について
改正政令案に下記附則を加えることを希望する。
「著作権法の一部を改正する法律(平成十六年法律第92号)附則第三条にかかる国内頒布目的商業用レコードと同一の国外頒布目的商業用レコードにあっては、当該国外頒布目的商業用レコードが国内において最初に発行された日から起算した経過期間を第 条に定める期間から除した期間を政令に定める期間とし、当該期間が一ヶ月に満たないものにあっては政令に定める期間を零ヶ月とする」
追加を希望する理由:
改正著作権法の施行の際現に発行されているものについて、一律に 政令に定める期間を適用することは、『音楽レコードの国内市場に おける流通期間や、相当の売上げが期待される期間』を考慮すると いう政令改正の概要と一致せず、相当に問題がある。 経過措置にかかるレコードの取り扱いに関しては、より一層真摯 な議論を経た上で定めることを希望する。

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